痩せて見えても不健康?日本人に多い「脂肪筋」とその危険性

2025年12月05日 12:32

■ 1. 痩せている=健康 ではない理由

日本人は見た目が細くても、筋肉の中に脂肪が入り込む「脂肪筋(筋内脂肪・筋間脂肪)」が多い ことがわかっています。
筋肉が“霜降り”のようになった状態で、健康リスクが高まります。

■ 2. 脂肪筋が引き起こす問題

脂肪筋は 内臓脂肪と同じほど有害 で、以下のようなリスクを高めます。

・インスリン抵抗性の悪化 → 血糖値が下がりにくくなる

・2型糖尿病の発症

・高血圧・高血糖・脂質代謝異常(メタボ)

・動脈硬化・心臓病リスクの上昇

・筋力低下・体力低下

・サルコペニア(筋肉減少症)につながる

高齢者では特に、筋肉の脂肪蓄積が寝たきり・骨折リスクの増加へ直結します。

■ 3. なぜ日本人は脂肪筋になりやすいのか

・体質的に皮下脂肪として蓄えられる量が少ない

・そのため、BMIが低くても、脂肪が内臓や筋肉の中に溜まりやすい

・食生活の欧米化、運動不足も拍車をかける

WHOも「アジア人はBMI25から肥満判定でよい」と指摘。

痩せていても“代謝異常”が多いのが日本人の特徴。

■ 4. 研究データの例

順天堂大学の研究:

・BMI23〜25(標準〜やや高め)でも、
代謝異常がある人は 筋肉の糖取り込み能力が20%低下。

高脂肪食の研究:

・たった3日の高脂肪食で脂肪筋が増えるケースも。

つまり、軽度の太りや痩せではなく、筋肉の質が問題。

■ 5. 脂肪筋を改善するには?(結論:運動+食事)
● 有酸素運動

・筋肉に溜まった脂肪をエネルギーとして燃やす

・ミトコンドリアが増え脂肪燃焼が進む

● 筋力トレーニング

・筋肉量増加 → 基礎代謝アップ

・寝ている間も脂肪が燃えやすい体に

研究データでは:

・食事療法のみ:筋肉内脂肪は減らない

・運動+食事療法:筋肉内脂肪が20%減少、インスリン抵抗性が57%改善

■ 6. 今日からできる対策

・厚労省推奨「プラス10」=今より 1日10分多く動く

・こまめに歩く、階段を使う

・週数回の運動+自宅での軽い筋トレ

・脂質の多い食事を控える

特に痩せ型女性は血糖代謝異常が起きやすく、「隠れ脂肪」「脂肪筋」への注意が重要。

■ まとめ

・痩せていても脂肪筋があると不健康

・脂肪筋は糖尿病・メタボ・心血管病・筋力低下など多くのリスクに直結

・日本人は体質的に脂肪筋になりやすい

・改善には 有酸素+筋トレ+食事改善 が必須

体重の数字より“筋肉の質”を重視しましょう。

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