コロナ後に増加する腸の不調とその背景

2025年08月26日 11:50
カテゴリ: 腸・消化器

コロナウイルスの感染後、いわゆる「ロングコロナ」として、頭のぼんやり感、倦怠感、痛みなどの不調が報告されてきたが、それ以外にも「腸脳相関」による腸の不調(腸脳障害)が増加しているという国際調査が発表された。

・代表的な病名には:

 ・過敏性腸症候群(IBS):腹痛、下痢・便秘を繰り返す

 ・機能性ディスペプシア:胃のもたれ、膨満感、早期満腹感など

これらはストレスに敏感な人ほど発症しやすく、パンデミックのような大規模なストレス環境で大幅に増加した。

【データ】

・IBSの有病率:4.7% → 6.0%(28%増加)

・機能性ディスペプシア:8.3% → 11.9%(44%増加)

【原因とメカニズム】

・ストレスと自律神経の乱れにより、腸の動きや血流が影響を受け、症状が現れる

・腸内細菌(腸内フローラ)のバランス崩壊が、腸だけでなくメンタル面にも影響

 ・腸はセロトニンやGABAなどの神経伝達物質の生産にも関与している

【対策】

・現在の治療は対症療法(薬など)が中心

・根本改善には:

 ・食事の見直し

 ・適度な運動

 ・ストレス管理

 ・腸内環境の改善

【結論】

パンデミックが過ぎた今も、ストレスや腸内環境の乱れによって症状が続く人が多い。心と腸は密接に関係しているため、日常生活の中で腸とメンタルを整える習慣が重要。

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