父親の喫煙(ニコチン摂取)が、子どもや孫の代謝や健康に影響を与える可能性があるという研究が報告されている。
■ 背景
・妊娠中の母親の喫煙リスクはよく知られている
・しかし近年は、父親の生活習慣も子どもに影響することが注目されている
■ 仕組み(エピジェネティクス)
・遺伝子そのもの(DNA配列)は変わらない
・しかし「どの遺伝子をどれくらい働かせるか」というスイッチの調整が変わる
・これをエピジェネティクスという
・父親の喫煙は、精子のこのスイッチに影響し、それが子どもに受け継がれる可能性がある
■ 研究内容(マウス実験)
・オスのマウスにニコチンを摂取させる
・その後、ニコチンを摂取していないメスと交配
・生まれた子ども(ニコチン未接触)を調査
結果
・血糖値の調整に異常
・インスリンの働きの低下
・肝臓の代謝機能の異常
→ 将来的な代謝疾患リスクの可能性
さらに別研究では:
・ADHDや自閉スペクトラム症に関連する行動変化
・その影響が孫の世代まで続く可能性も示唆
■ 誤解への注意
・ニコチンには一部で認知機能への良い影響が議論されている
・しかしそれは本人の脳への影響の話
・精子や子どもへの影響とは全く別問題
■ 重要な示唆
① これから子どもを持つ男性へ
・精子の成熟には約74日かかる
→ 少なくとも2〜3ヶ月前から禁煙することに意味がある
② すでに子どもがいる場合
・エピジェネティクスは固定ではない
→ 生活習慣で改善可能
■ 改善に重要な生活習慣
・食事
・運動
・睡眠
・腸内環境の改善
→ これらによって、子どもや孫の健康にも良い影響を与える可能性がある
■ まとめ
・父親の喫煙は、次世代の健康に影響する可能性がある
・ただしその影響は生活習慣で改善できる余地がある
・「もう遅い」はなく、今からの行動が重要