新聞の文字が読みにくい、黒い虫のようなものが見える、夜の光が眩しい――
こうした変化を「年のせい」と放置すると、緑内障や白内障など失明につながる病気が隠れていることがあります。
視力を失うことは、人生の喜びそのものを失うことにもつながります。
なぜ高齢者は目の病気が増えるのか
・目は高性能なカメラのような器官で、長年の使用で劣化する
・加齢、紫外線、糖尿病・高血圧などの生活習慣病が影響
・涙や油分の分泌低下により、目の防御機能も弱くなる
➡ 「年だから仕方ない」と決めつけない知識が重要
絶対に見逃してはいけない7つの危険サイン
① 視野が欠ける・狭くなる
・物にぶつかる、階段を踏み外しやすい
・視界の一部が見えない
➡ 緑内障の典型的サイン(自覚症状がほぼない)
② 目のゴロゴロ・乾き・不快感
・乾燥、疲れ、かゆみ
➡ ドライアイ
放置すると視力低下や感染症のリスクあり
③ 視界が白く霞む・眩しさが増す
・全体がもやっと見える
・夜のライトが異常に眩しい
➡ 白内障のサイン
手術で改善できるが放置は危険
④ 視界の中心が暗い・線が歪む
・文字や顔の中心が見えにくい
・線が波打って見える
➡ 加齢黄斑変性
失明につながる可能性あり
※アムスラーチャートでセルフチェック可能
⑤ 黒い点や虫が飛ぶように見える
・急に増えた飛蚊症
・稲妻のような光が見える
➡ 網膜剥離・網膜裂孔の可能性(緊急)
⑥ 糖尿病がある人の視界異常
・視界がかすむ、飛蚊症
➡ 糖尿病網膜症
初期は無症状、進行すると失明の危険
⑦ 急な目の激痛・充血・吐き気
・片目が激しく痛む
・視力低下+頭痛・吐き気
➡ 急性緑内障発作(超緊急)
すぐ救急受診が必要
目の病気を防ぐ・早期発見するために
基本対策
・40歳以降は年1回の眼科検診
・視力だけでなく、眼圧・眼底・視野検査が重要
・紫外線対策(帽子・サングラス)
・禁煙
・糖尿病など生活習慣病の管理
日常ケア
・まぶたを温める
・まぶたの縁を清潔に保つ
・ドライアイ対策を怠らない
食事のポイント
・ルテイン・ゼアキサンチンを含む緑黄色野菜
(ほうれん草、ブロッコリーなど)
まとめ(最重要ポイント)
・目の不調を「年のせい」と決めつけない
・視野欠損・中心の歪み・飛蚊症の急増・急な目の痛みは特に危険
・自覚症状がなくても定期的な眼科受診が失明予防のカギ
・知識は一生の視力を守る武器