「アルツハイマー病が“治せる病気”になるかもしれない」

2025年10月08日 16:53
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🔍 研究の概要

・アルツハイマー病は、脳に「アミロイドβ」という老廃物が溜まり、認知症を引き起こす病気。

・スペインのカタルーニャ生体工学研究所(IBEC)と中国の四川大学華西病院の研究チームが、
 ナノテクノロジーを使って脳の血管機能を回復させることで、病気が大きく改善したと発表した。

⚗️ 新しい治療の仕組み

・通常はナノ粒子を「薬を運ぶ容器」として使うが、今回はナノ粒子そのものを「薬」にした。

・この“超分子薬剤”が、脳の「血液脳関門(脳を守るフィルター)」を修復する。

・血液脳関門が回復すると、脳の老廃物(アミロイドβ)が血流を通じて自然に排出されるようになる。

🧬 マウスでの実験結果

・アルツハイマー型に改変したマウスに注射したところ、
 わずか1時間で脳内のアミロイドβが50〜60%減少。

・数カ月経っても脳の機能が回復したままで、毒性も確認されなかった。

・さらに、人間で言えば「60歳→90歳」にあたるマウスでも、
 健康なマウスのように行動できるまで改善した。

🌿 今後への期待

・この方法は脳細胞そのものを攻撃するのではなく、脳環境を整える治療。

・血管の“門番”が正常に働けば、脳が自ら回復しやすくなる。

・人間にも安全に応用できれば、
 「病気の進行を止める」だけでなく、「改善」できる可能性がある。

・将来的には、自立した生活を長く維持し、介護負担を減らせるかもしれない。

⚠️ ただし

・現段階ではマウス実験の段階。

・人間での安全性と効果を確かめるために、さらなる研究が必要。

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