「薬剤性腎障害」

2025年06月04日 15:26

🔶【1】薬剤性腎障害とは?
・薬の副作用によって腎機能が損なわれる状態。

・一度発症すると30%は元に戻らないケースもある。

・最悪の場合は透析治療が必要に。

🔶【2】腎障害を起こしやすい薬トップ3
① 造影剤
・CTや血管検査で使われる注射薬。

・腎臓に強い負担をかけ、腎機能正常でも発症率12%。

・慢性腎臓病や糖尿病の人、高齢者ではリスク25%に上昇。

対策:

 ・水分補給をしてから検査を受ける。

 ・メトホルミン(糖尿病薬)との併用は避ける。

② 抗菌薬(抗生物質)
・主に細菌感染症の治療に使われる。

・全薬剤性腎障害の約17.5%に関与。

・アレルギー反応によって腎臓が攻撃される可能性。

対策:

 ・過去にアレルギーを起こした抗生物質を覚えておく。

 ・そもそも「風邪」などウイルス性疾患には本来効果がないのでひかえる

③ NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)
・ロキソニン、バファリン、ボルタレン、セレコックスなど。

・解熱・鎮痛に広く使われるが、腎障害の最多原因(25.1%)。

・血管収縮により腎血流が減少し、機能低下を招く。

・特に高齢者、脱水状態ではリスクが高い。

対策:

 ・最小限の量、最短期間のみ使用。

 ・塗り薬・貼り薬など外用薬を検討。

 ・自覚症状(尿量の減少・むくみ・倦怠感など)に注意。

 ・脱水状態(発熱・下痢・汗など)の時は避ける。

🔶【3】腎臓を守るためのポイント
1.薬の副作用に関する知識を持つこと。

2.不要な薬は飲まない。

3.医師に自分の既往歴(腎臓病・薬アレルギー)を伝える。

4.定期的な血液検査・尿検査で早期発見。

5.水分を十分に取る(ただし制限がある人は医師に確認)。

6.症状が治まったら薬の中止を相談。

🔶【結論】
普段何気なく使っている薬が、知らないうちに腎臓に深刻な影響を与えている可能性があります。ただし、正しい知識と慎重な対応で多くのリスクは回避可能です。

✅こんな人は特に注意!
・高齢者

・慢性腎臓病、糖尿病、心疾患、肝疾患のある人

・複数の薬を常用している人

・脱水状態になりやすい人(例:発熱中、下痢、嘔吐、夏場の運動など)

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