動脈硬化の危険性とその影響

2025年04月25日 15:56

1. 動脈硬化とは?
血管が年齢や生活習慣により硬く・もろくなり、内部に「プラーク(コレステロールなどの塊)」がたまって狭くなったり詰まったりする状態。進行しても初期には自覚症状がなく、「サイレントキラー(静かな殺し屋)」とも呼ばれる。

2. 全身への影響
動脈はすべての臓器に血液を届けており、動脈硬化が進むと以下のような重大な病気を引き起こす。

・脳:

 ・認知症(脳血管性認知症)

 ・めまい、ふらつき、TIA(一過性脳虚血発作)

 ・脳梗塞や脳出血のリスク

・首(頸動脈):

 ・プラークが剥がれて脳に詰まり、脳梗塞を起こす主要原因

 ・超音波検査で早期発見が可能

・心臓:

 ・狭心症(運動時の胸痛)

 ・心筋梗塞(命に関わる)

 ・無痛のケースもあり、吐き気や冷や汗などが症状のことも

・大動脈:

 ・大動脈解離(血管が裂ける):突然の激痛

 ・大動脈瘤(血管のこぶ):破裂すると致命的

・腎臓:

 ・腎機能低下、慢性腎臓病へ進行

 ・健診でGFRやクレアチニン値をチェック

・腸:

 ・腸管虚血、虚血性腸炎:急な腹痛や出血など

・足:

 ・閉塞性動脈硬化症(ASO):歩くと足が痛み、進行すると壊死・切断も

 ・特徴的な症状は「間欠性跛行」

3. 予防と早期発見の重要性

 ・高血圧、喫煙、糖尿病、LDL(悪玉コレステロール)の高さが主なリスク要因

 ・超音波(頸動脈エコー、腹部エコー)、ABI(足と腕の血圧差)検査が有効

 ・健康診断を定期的に受けること、生活習慣の見直しが大切

💡まとめ
動脈硬化は全身の臓器に影響し、命に関わる病気を引き起こす重大な疾患です。症状が出る前の予防・検査がカギ。日頃から血圧、コレステロール、血糖の管理と、生活習慣の見直しを行いましょう。

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