1. 口腔がんとは
口腔がんとは、口の中にできるがんの総称で、次の場所に発生します。
・唇
・歯ぐき
・頬の粘膜
・口蓋(上あご)
・舌
その中でも最も多いのが「舌がん」です。
近年、日本では口腔がんの患者数が増えており
・2015年:約7,800人
・2020年:約1万人(予測)
と増加傾向にあります。
2. 若者の舌がんが増えている
舌がんはもともと
60歳以上の男性に多い病気とされていました。
理由
・喫煙
・過度の飲酒
しかし最近は
タバコも酒も少ない若者にも増えていることが研究で分かっています。
研究結果
・1997年:40歳未満の患者 約8%
・2016年:40歳未満の患者 15.8%(約2倍)
3. 意外な原因「顎の小ささ」
若い人の舌がんの原因として考えられているのが機械的刺激(舌と歯の摩擦)です。
機械的刺激とは舌が歯に長期間当たり続けること
原因例
・歯並びが悪い
・顎が小さい
・歯が密集している
研究では若い患者の約9割に機械的刺激が確認されています。
さらに別の研究では舌のスペースが狭い人は舌がんリスクが約2.6倍と報告されています。
4. 顎が小さくなった理由
現代人は昔より噛む回数が大幅に減少
・昔:1食 約4000回
・現代:約600回
柔らかい食事が増えたことで顎が発達しにくくなりました。
結果
・顎が小さい
・舌のスペースが狭い
・舌と歯が擦れる
これが慢性的な刺激となり
細胞の炎症 → がんリスク増加につながると考えられています。
5. 舌がんのセルフチェック(5項目)
① 舌の側面を確認
舌がんは舌の横(歯が当たる場所)にできやすい
チェック
・赤い斑点
・白い斑点
② 舌の裏側を見る
舌を持ち上げて舌の裏と歯が当たる部分を確認
③ 触ってみる
清潔な指で触り
確認するポイント
・硬いしこり
・ザラザラ感
・出血
④ 痛み・しびれ
進行すると
・食事でしみる
・舌のしびれ
・舌が動かしにくい
などの症状が出ることがあります。
⑤ 「2週間ルール」
口内炎は普通1〜2週間で治る
しかし
・2週間以上治らない
・大きくなる
・出血する
場合は舌がんの可能性があるため受診が必要
6. 早期発見の重要性
舌がんは
・早期発見:5年生存率 約90%
・ステージ4:5年生存率 約18%
つまり早く見つければ治りやすいがんです。
7. 予防方法
① 禁煙・節酒
喫煙と過度の飲酒は口腔がんの大きなリスク。
両方ある場合リスクは約4倍とも言われています。
② 口の中を清潔に保つ
・歯磨き
・舌のケア
・虫歯治療
・歯周病治療
炎症を放置しないことが重要。
③ よく噛んで食べる
子どもの頃から
・ナッツ
・硬いパン
・繊維質の食べ物
などをしっかり噛むことで顎の発達を促す。
④ 歯並びのチェック
以下の人は歯科相談をおすすめ
・歯並びが悪い
・舌に歯の跡がつく
・顎が小さい
まとめ
・舌がんは口腔がんで最も多い
・最近は若者にも増加
・原因の一つは顎の小ささによる舌と歯の摩擦
・2週間治らない口内炎は要注意
・早期発見で生存率は約90%