認知症の早期サインと家族の対応ポイント

2026年03月02日 17:25
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認知症は早期発見・早期対応が重要です。
「認知症になると出てくる言葉」とその背景・対策をわかりやすくまとめます。

🧠 認知症の基本理解
■ 最も多いのは

アルツハイマー型認知症

脳の神経細胞に「アミロイドβ」という物質がたまり、
神経のつながりがうまく働かなくなります。

その結果:

・新しいことを覚えられない

・記憶が抜け落ちる

・判断力が低下する

🔟 認知症で出てくる言葉
🥇第10位「何だっけ?」
● 背景

・記憶障害

・新しい記憶が定着しない

● 物忘れとの違い
 ・物忘れ : 朝ごはん何だっけ? 
 ・認知症 : 朝ごはん食べてない

● 家族のNG対応

❌「さっき言ったでしょ!」と怒る

怒られるとストレスホルモン(コルチゾール)が増え、
症状が悪化する可能性があります。

● 対応のコツ

・症状と割り切る

・何度でも穏やかに答える

・愚痴を吐ける仲間を持つ

🥈第9位「今日いつ?」
● 背景

見当識障害(時間・場所・人がわからなくなる)

進行順:

1.いつ?

2.ここはどこ?

3.あなた誰?

● 進行すると

・夜中に仕事へ行こうとする

・家なのに「家に帰りたい」

・徘徊

● NG対応

❌「ここは家でしょ!」と否定

本人にとっては本当にわからず、不安でいっぱい。

● 対応のコツ

・まず受け止める

・否定せず安心させる

・ワンクッション置いて説明

🥉第8位「わかんない」
● 背景

判断力低下・実行機能障害

例:

・箸の使い方がわからない

・何をどうすればいいか判断できない

● NG対応

❌「自分で考えてよ!」

● 対応のコツ

・選択肢を絞る

 ・❌「何食べたい?」

 ・⭕「カレーと牛丼どっち?」

・一つずつ指示する

第7位「眠れない」
● 背景

体内時計の乱れ(昼夜逆転)

・夜中に活動

・朝と夜の区別がつかない

● 対策

・日中カーテン全開で光を入れる

・夜は暗くする

・白内障があれば治療

※限界なら医師に相談し、薬を使うのも選択肢。

第6位「怖い」
● 背景

幻視(幻覚)

特に
レビー小体型認知症
で多い。

・虫が見える

・誰かがいる

・ワニがいる

● NG対応

❌「そんなのいない!」

● 対応のコツ

・まず共感:「怖いね」

・一緒に対処する演出

・本人の世界を一旦受け止める

第5位「取られた」
● 背景

物盗られ妄想

・財布がなくなる

・家族が盗ったと確信する

● 妄想とは?

「あり得ないことを確信すること」

● NG対応

❌「取るわけないだろ!」

● 対応のコツ

・一緒に探す

・見つかっても責めない

・「一緒に整理しようか」と前向きに

第4位「好きにさせろ」
● 背景

強い不安・焦り

・仕事に行かなきゃ

・実家に帰る

本人は「使命感」で動いています。

● NG対応

❌ 正論で否定

● 対応のコツ

・使命感を認める

・中長期戦と考える

・周囲に相談する

第3位「うわぁ!(絶叫)」
● 背景

前頭葉の障害
感情コントロール低下

・怒鳴る

・性格が変わる

・抑制が効かない

これは「人格」ではなく「脳の変化」です。

❌ NG対応

1.言い返す・正論で押さえつける

 ・「何怒ってるの!」

 ・「いい加減にして!」
  → 火に油を注ぐ

2.人格として否定する

 ・「そんな人じゃなかったのに」

 ・「おかしくなった」

3.その場で説得し続ける
 → 興奮中は理屈が通りません

4.真正面から見つめ続ける
 → 威圧に感じることがあります

⭕ 対応のコツ
① まず“安全確保”

・危険物を遠ざける

・少し距離を取る

・周囲に助けを求める

あなたが危険を感じるなら、無理はしないでください。

🥈第2位「帰りたい」
■ 背景

多くは 見当識障害 や強い不安から来ています。

・自宅にいるのに「家に帰りたい」

・施設で「家に帰る」と言う

・亡くなった両親のいる実家に帰ろうとする

これは“場所”に帰りたいのではなく、
安心できた時間や記憶に帰りたい という気持ちの表れです。

脳の記憶は

・新しい記憶 → 失われやすい

・古い記憶 → 比較的残りやすい

そのため、子ども時代や若い頃の「実家」が現実になります。

❌ NG対応

・「ここが家でしょ!」

・「もうお母さんは亡くなってるよ」

→ 強い不安と混乱を増やします。

⭕ 対応のコツ

1.まず気持ちを受け止める
「帰りたいよね」

2.安心させる言葉を添える
「少し休んでからにしようか」

3.話題をやわらかく切り替える

目的は“説得”ではなく“安心”です。

🥇第1位「もうダメだ」「死にたい」

これはとてもつらい言葉です。

■ 背景

・できない自分への絶望

・周囲に迷惑をかけているという思い

・抑うつ症状

特に
アルツハイマー型認知症
の初期には、
「自分の衰えに気づく時期」があります。

そのため、

・「情けない」

・「生きていても仕方ない」

という言葉が出ることがあります。

❌ NG対応

・「そんなこと言わないで!」

・「大げさだよ」

→ 気持ちを否定されると孤独感が増します。

⭕ 対応のコツ

1.まず受け止める
「つらいよね」

2.否定せず共感する

3.医療機関に相談する

抑うつが強い場合、
薬で楽になるケースもあります。

🌱 もっとも大切なこと
① 3つ以上当てはまるなら早期受診を

怖がらせるためではなく、
「今がチャンス」です。

② 介護者が壊れないことが最優先

・完璧を目指さない

・愚痴を吐いていい

・薬の力を借りてもいい

・近所や自治体に頼っていい

介護は短距離走ではなく、長距離戦です。

🫶 最後に

怒りたくなるのは、
それだけ真剣に向き合っている証拠です。

あなたは冷たくありません。
むしろ、とても優しい人です。

認知症は「敵」ではなく、
脳の病気です。

一人で抱え込まず、
少しずつ、できることから始めましょう。

youtubeドクターハッシーより引用

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