「高脂肪のチーズやクリームは認知症リスクを下げる可能性がある」

2026年02月24日 11:45
カテゴリ:

これまで

・「低脂肪を選びましょう」

・「脂肪は心血管疾患の原因になる」

と言われてきましたが、最新研究では見直しの必要性が示されています。

■ 研究の概要
掲載誌

米国神経学会の学術誌 American Academy of Neurology 発行の
Neurology

研究機関

スウェーデンの Lund University

研究デザイン

・約27,000人

・44〜74歳

・25年間追跡

・詳細な食事記録+面接調査

・追跡中に3,208人が認知症を発症

非常に精密な食事データを使った大規模研究です。

■ 主な結果
🧀 高脂肪チーズ(脂肪20%以上)

・1日54g以上摂取するグループは
 → 認知症リスク13%低下

・特に血管性認知症は
 → 29%低下

🥛 高脂肪クリーム(脂肪30〜40%)

・1日約21g摂取
 → 認知症リスク16%低下

❌ 関連が見られなかったもの

・低脂肪チーズ

・牛乳

・バター

・ヨーグルト

・ケフィア

👉 「乳製品なら何でも良い」わけではなく、フルファットのチーズとクリームが特徴的

■ なぜ高脂肪乳製品が脳に良いのか?(4つのメカニズム)
① 乳脂肪球膜(MFGM)

・乳脂肪は特殊な膜に包まれている

・神経伝達を助け、脳の炎症を抑える可能性

・低脂肪製品では失われやすい

② 特殊な脂肪酸(奇数鎖脂肪酸)

・ペンタデカン酸(C15:0)

・ヘプタデカン酸(C17:0)

・体内ではほとんど作られない脂肪酸

・心血管・代謝疾患リスク低下との関連あり

・脳血管保護の可能性

③ ビタミンK2

・チーズの発酵で増える

・血管の石灰化を防ぐ

・血管性認知症の予防に関与の可能性

④ 「食品マトリクス効果」

・栄養素を単体で摂るより

・食品そのままの構造で摂る方が効果的

👉 「脂肪が悪い」のではなく
👉 「どの食品から摂るか」が重要

■ アルツハイマー病との関係

・APOE4を持たない人ではリスク低下が明確

・APOE4保有者では効果は弱い

ただし、APOE4保有者は少数派のため
多くの人にとっては保護効果の可能性あり。

■ 重要な注意点

⚠ これは観察研究
→ 「チーズを食べれば認知症が防げる」と証明したわけではない

可能性として:

・チーズを食べる人は生活習慣が良い

・ワインなど他の食習慣の影響

・低脂肪の代わりに糖質を増やしている可能性

■ 日本人への適用は?

・スウェーデンではナチュラルチーズ中心

・日本や米国では加工チーズが多い

・加工肉や精製炭水化物と一緒に摂るケースも多い

👉 「何と一緒に食べるか」も重要

■ 実践的なポイント

✅ 「低脂肪」にこだわりすぎない
✅ 加工度の低いナチュラルチーズを選ぶ
例:

・チェダー

・ゴーダ

・カマンベール

✅ 植物性フレッシュ(トランス脂肪酸入り)より本物の生クリーム
✅ 脳は約60%が脂質 → “脂の質”が重要

■ 結論

これから大事なのは

「脂肪を減らすこと」ではなく
「質の良い脂肪を選ぶこと」

高脂肪乳製品は、
心臓や脳に悪いどころか、
条件次第では保護的に働く可能性がある。

記事一覧を見る