京都大学の研究チームが、大腸がんで免疫治療が効きにくい原因の一つを発見

2026年02月16日 16:06
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・近年、免疫チェックポイント阻害薬は一部のがん(例:肺がん)で高い効果を示しています。

・しかし 大腸がんの多くでは効果が弱い ことが分かっています。

・その理由の一つは、がんを攻撃する CD8陽性T細胞(免疫細胞) が

 ・がん内部に入り込めない

 ・がんの周囲で止められてしまう
  という点です。

このような免疫が働きにくいがんは
👉 「コールド腫瘍(冷たいがん)」 と呼ばれます。

逆に、免疫細胞がしっかり入り込めるがんは
👉 「ホット腫瘍(熱いがん)」 と呼ばれ、免疫治療が効きやすくなります。

■ 今回の発見

研究チームは、がんの周囲の組織を詳しく調べた結果、

🧬 THBS2(トロンボスポンジン2) というタンパク質

が大量に存在していることを発見しました。

このTHBS2は、

・がんの周囲で“壁”のように働き

・免疫細胞(CD8陽性T細胞)ががん内部へ侵入するのを妨げている

ことが分かりました。

■ マウス実験の結果

THBS2を遺伝子的に除去したマウスで実験したところ:

・免疫細胞ががん内部に多く侵入

・がんの成長が抑えられた

・免疫治療の効果も高まった

つまり、

👉 THBS2が免疫の邪魔をしている“バリア”だった可能性 が示されました。

■ 今後の期待

もし将来、

・THBS2を阻害する薬が開発できれば

・大腸がんを「コールド腫瘍」から「ホット腫瘍」に変えられる可能性があります

・免疫治療の効果向上が期待できます

■ ただし注意点

・まだ動物実験段階

・人に有効か・安全かは未確認

・THBS2以外にも治療を邪魔する因子がある可能性

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