🔹【1】炎症性老化とは?
・年齢を重ねると体内で 慢性的な低レベルの炎症(=インフラマエイジング)が起こりやすくなる。
・これが 動脈硬化・心臓病・糖尿病・がん・認知症などの慢性疾患の原因になる。
・炎症性老化は「体内で進行する見えない火事」のようなもの。
🔹【2】驚きの研究結果:キツネザルに炎症老化が起こらない
・デューク大学の研究によると、2種類のキツネザル(和キツネザルとシファ)は年をとっても炎症マーカーが上がらなかった。
・むしろ、年齢とともに炎症が減少する例もあった。
・これは人間にも応用できるかもしれない大きな発見。
🔹【3】人間の集団でも炎症の違いがある
・工業化された国(例:イタリア、シンガポール)では、年齢とともに炎症マーカーが上がる。
・一方で、ボリビアやマレーシアの先住民集団では、炎症は高止まりのまま上昇せず、生活習慣病も少ない。
・炎症の蓄積は、現代的な生活環境に起因していると考えられる。
🔹【4】炎症性老化を防ぐ生活習慣のポイント
1.適度な運動
・日常的に体を動かすことが炎症を抑える鍵。
・激しい運動でなくてOK。継続が大事。
2.肥満の防止
・脂肪組織は炎症性物質を出す。太りすぎないことが重要。
3.食生活の改善
・抗炎症効果のあるポリフェノール(野菜やベリーなど)を積極的に。
・加工食品(塩分・糖分・トランス脂肪)を控える。
4.ストレス管理と睡眠
・ストレスや睡眠不足は炎症を悪化させる。
・7時間以上の質の良い睡眠を目指す。
5.現代生活との付き合い方
・我々の体は「野生仕様」であるという自覚を持つ。
・野生に近づく行動(運動・自然との接触など)を日常に取り入れる。
🔹【5】コウモリの免疫に学ぶ
・コウモリは長寿で、ウイルスを持っていても病気にならない。
・強い免疫反応を避ける仕組みがある。
・人間も過剰な炎症を抑える仕組みを取り入れれば、健康長寿が目指せる可能性がある。
■ 結論
「炎症=老化の火種」。
この火種を抑えるには、運動・食事・ストレス管理・睡眠という基本的な生活習慣の見直しが重要。
人類が長寿を実現するカギは、いかに炎症を避けるかにかかっている。