はじめに
・肝臓の病気は自覚症状が少ないため、「沈黙の臓器」と呼ばれる。
・日本人の9〜30%が「NAFLD(非アルコール性脂肪肝疾患)」を患っている可能性がある。
・肝臓病はウイルスやアルコール以外の原因でも増加中。
・進行すると肝硬変・肝がんになる恐れがあり、早期発見が重要。
肝臓病の種類
・急性肝炎:短期間で急激に進行。劇症化すると命に関わる。
・慢性肝炎:6か月以上持続する肝炎。多くの人が気づかずに進行。
肝臓病に関する血液検査
・AST、ALT、γ-GTPなどの肝機能の数値が異常になる。
・定期的な血液検査と、異常値の際の受診が大切。
肝臓が弱っている初期症状(10のサイン)
1.皮膚のかゆみ
・解毒作用の低下で血中胆汁酸が増え、かゆみを引き起こす。
2.眠れない
・有害物質が脳に影響し、体内時計が乱れ睡眠障害を起こす。
3.息が臭い(アンモニア臭)
・肝機能が落ちるとアンモニアが増加し、独特な臭いの原因に。
4.手の震え(羽ばたき振戦)
・肝性脳症の一環で、特徴的な手の動きが出ることがある。
5.疲れやすい・脱力感
・解毒できない有害物質が増え、全身のだるさ・疲労感につながる。
6.食欲不振
・毒性物質が脳や消化管に影響を与え、食欲が減退する。
7.吐き気・嘔吐
・肝臓が作る胆汁の異常や、脳の嘔吐中枢への影響による。
8.お腹の張りや痛み
・特に右上腹部の痛み。急性肝炎では急な腫れや痛みが出ることも。
9.黄疸(肌や白目が黄色くなる)
・ビリルビンが代謝されず体内に蓄積することによる症状。
10.むくみや腹水
・肝臓のたんぱく質合成機能の低下による。進行した肝障害の兆候。
まとめと注意点
・肝臓病は症状が出た時には進行している場合が多い。
・皮膚症状や倦怠感、睡眠異常など、日常的な違和感を軽視しない。
・血液検査で異常があればすぐに医師に相談することが大切。
・放置すると肝硬変・肝がんへ進行する可能性がある。