注意すべき健康診断の真実

2025年06月21日 15:18

✅ 全体の主旨
・健康診断やがん検診の結果に一喜一憂する前に、その「意味」や「必要性」を正しく理解しよう。

・検査結果に振り回されず、自分にとって本当に必要な検査を選ぶことが重要。

📌注意すべき検診のポイント6選
① コレステロール(LDL)
・健診で140超え=異常とされがちだが、それだけで薬が必要とは限らない。

・基準値はあくまで「目安」であって「正常値」ではない。

・動脈硬化リスク(糖尿病、喫煙歴、年齢など)をもとに総合判断。

・日本では全員に検査が行われるが、海外では高リスク者に限定。

② 中性脂肪
・値が高くても基本的には治療対象ではない。

・食事の影響を受けやすく、空腹時で再検査が必要なことも。

・心疾患リスクとの関係も明確でなく、中性脂肪を下げる薬に死亡率改善効果の証拠はない。

・ただし、1000超の場合は急性膵炎のリスクがあるため注意が必要。

③ バリウム検査(胃のX線造影)
・胃カメラ(内視鏡)の方が明らかに精度が高い。

・2022年のデータでは、胃カメラの方が胃がん発見率が2.5倍高い。

・バリウムで異常が出ても、結局胃カメラを勧められるケースが多い。

・ピロリ菌除菌によって胃がんは約99%予防可能 → 胃カメラでの診断が前提。

④ 肺のレントゲン
・もともと結核対策の名残。肺がん検診としての有効性は乏しい。

・初期の肺がんは写らないことも多く、海外では推奨されていない。

・肺がんの検診は「低線量CT」が有効(放射線量もバリウム検査と同程度)。

⑤ PSA検査(前立腺がん)
・血液検査でがんリスクがわかるが、死亡率を下げる効果は示されていない。

・前立腺がんは進行が遅く、放置しても問題ないケースが多い。

・「がんが見つかったけど経過観察」=不安だけが残るケースも。

・自分の性格(不安が強い・費用との兼ね合い)と相談して判断を。

🔚 まとめ

・健診は「受けること」が目的ではなく、「結果をどう解釈して、どう生かすか」が重要。

・検査には向き不向きがある。全員に同じ検査が必要なわけではない。

・情報に振り回されず、自分に必要な検査を見極めることが、健康への近道。

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