■ 患者数の増加
・2023年時点での高血圧治療患者数は約1609万人。
・2017年からの5年間で約1.5倍に増加している。
■ 増加の理由:主に3つ
1.高血圧の基準値が引き下げられた
・1999年にWHOが基準を「160/95 → 140/90」に変更。
・その結果、正常とされていた人が高血圧と診断されるようになった。
・高齢による自然な血圧上昇も「異常」と扱われやすくなった。
・一部では製薬業界の利益を優先した基準改定とも指摘されている。
2.薬をやめられる可能性が周知されていない
・一部の研究では、血圧が安定すれば薬をやめても維持できる人がいると判明。
・例:40%が半年、25%が2年以上薬なしで血圧維持。
・しかし、この情報は医療現場であまり共有されていない。
3.製薬業界の販売重視の姿勢
・製薬会社が高圧剤を売るために論文のデータ改ざんや誤解を招く広告を行った事例がある。
・例1:ノバルティス社の「ディオバン事件」。
・例2:武田薬品の「ブロプレス(KSJ事件)」。
■ 血圧との付き合い方と対策
・上が160未満であれば、薬に頼らず様子を見る選択肢もあり。
・それ以上であれば、薬だけでなく食事・運動による改善も有効。
・例:「DASH食」+軽いウォーキング(週数回)で、血圧が約15下がった研究も。
■ 結論
・高血圧治療の必要性は個人差が大きく、「一律の基準」で判断すべきではない。
・医者や薬を盲信せず、自らも情報を得て判断することが重要。
・生活改善で改善できる可能性も高いため、薬に依存しすぎない意識が大切。
高齢者において、ある程度の血圧が維持されている方が健康に良いという研究結果があります。特に、過度に低い血圧は認知症や感染症、がんのリスクを高める可能性が指摘されています。
高齢者における血圧と健康リスク
高齢者の血圧が低すぎると、以下のような健康リスクが増加する可能性があります:
・認知症のリスク増加:低血圧が長期間続くと、脳への血流が不足し、認知機能の低下を招く可能性があります。
・感染症のリスク増加:低血圧により免疫機能が低下し、感染症にかかりやすくなる可能性があります。
・がんのリスク増加:血圧が低いと、がん細胞の発育を抑制する血流が不足し、がんのリスクが高まる可能性があります。
これらのリスクは、血圧が過度に低い場合に特に顕著であり、適切な血圧の維持が重要です。
コレステロールと死亡リスク
コレステロール値が220mg/dL以下の高齢者において、死亡リスクが高まるという研究結果もあります。これは、コレステロールが細胞膜の構成成分であり、ホルモンの合成にも関与しているため、過度に低いコレステロール値が健康に悪影響を及ぼす可能性があるためです。
ただし、コレステロール値が高すぎることも動脈硬化や心血管疾患のリスクを高めるため、適切な範囲での維持が推奨されます。
まとめ
・高齢者において、血圧が低すぎると認知症や感染症、がんのリスクが高まる可能性がある。
・コレステロール値が220mg/dL以下の高齢者では、死亡リスクが高まる可能性がある。
・血圧やコレステロール値は、過度に低くならないよう注意し、適切な範囲で維持することが健康に重要である。
高齢者の健康管理においては、血圧やコレステロール値を適切に維持することが重要です。
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