女性が男性よりも痛み止めや下剤を求めて受診する割合が高いことについて、カナダ・カルガリー大学の研究が重要な示唆を与えています。
*研究のポイント:
男性と女性では、痛みを感じるメカニズムや痛み止めの効き方が異なる。
女性には痛み止めが効きにくい傾向があり、その理由の1つが免疫細胞やホルモンの違い。
*具体的な違い:
・男性はミクログリア、女性はCD8+T細胞が痛みの感知に関与。
・女性では「レプチン」(食欲や代謝に関わるホルモン)が痛みを増強させる役割を持っている。
・特に肥満傾向の女性はレプチン濃度が高く、慢性痛の原因や増悪因子となり得る。
*臨床的な示唆:
・「体重が重いから膝が痛い」のではなく、「レプチンが高いために痛みを感じやすくなっている」可能性がある。
・従来の痛み止めが効かない場合は、体重管理や生活習慣の見直しが重要。
・痛みの治療も個別化・性差を考慮したアプローチが必要。
女性ホルモン減少→太りやすくなる→レプチン濃度が高くなる→痛みを感じやすくなる
しっかり体重管理が必要となります。